M&A業界には、仲介会社、FA(フィナンシャルアドバイザー)、M&Aプラットフォーム運営会社、財務アドバイザリー(FAS)・コンサルティング会社など、さまざまなプレイヤーが存在します。ここでは、それぞれのカテゴリごとに主要な企業を紹介します。
大手M&A仲介会社(両手仲介が多い)
大手M&A仲介会社の多くは、売り手・買い手の両方から手数料を受け取る「両手取り」方式を採用しており、利益相反のリスクがある一方で、案件の成約スピードが早い特徴があります。
| 企業名 | 特徴・主なサービス | 上場 |
|---|---|---|
| M&Aキャピタルパートナーズ | 大企業向けのM&A支援、成約件数が多い | 東証プライム |
| 日本M&Aセンター | 国内最大手、中堅・中小企業向けM&A | 東証プライム |
| ストライク | AI活用などDX推進に注力 | 東証プライム |
| M&A総合研究所 | AIマッチングを活用し、スピード成約を重視 | 東証グロース |
| フォーバル | 事業承継型M&Aを強みとする | 東証スタンダード |
注意点
- 両手仲介は利益相反リスクがあるため、売却価格や手数料に注意が必要。
- 交渉がスムーズに進む一方で、早期成約を優先されるケースがある。
フィナンシャルアドバイザー(FA方式、片手取り)
FA(フィナンシャルアドバイザー)は、売り手または買い手のどちらか一方にのみ付き、利益相反を避ける「片手取り」方式を採用していることが多い。
| 企業名 | 特徴・主なサービス | 上場 |
|---|---|---|
| GCA(Houlihan Lokey Japan) | 世界的なM&Aアドバイザリー会社 | 非上場(米Houlihan Lokey傘下) |
| 野村證券 | 大手企業向けM&Aが中心 | 東証プライム(野村ホールディングス) |
| 大和証券 | 上場企業向けM&Aや資本政策支援 | 東証プライム(大和証券グループ本社) |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 外資と提携し、クロスボーダーM&Aも対応 | 非上場(三菱UFJFG傘下) |
| みずほ証券 | 国内M&Aのほか、外資との連携も強化 | 非上場(みずほFG傘下) |
| 日本政策投資銀行(DBJ) | 公的資本を活用し、戦略的M&Aを支援 | 非上場 |
| MAXUS M&Aアドバイザリー | 中堅企業・上場企業向けのM&Aアドバイス | 非上場 |
| プルータス・マネジメントアドバイザリー(PLUTUS M&A Advisory) | 企業価値評価やストラクチャリングに強み | 非上場 |
| アドバイザリー&ブレインズ(Advi) | 成長戦略M&Aを得意とするFA | 非上場 |
| オーナーズ(Owners M&A) | 事業承継M&Aを中心に支援 | 非上場 |
| HLサクセッション(HL Succession Japan) | 富裕層・オーナー企業向けM&A支援 | 非上場 |
| リソナル(Risonal) | 経営者目線のM&Aアドバイスを提供 | 非上場 |
FA方式のメリット
- 利益相反がなく、クライアントの利益を最優先にできる
- 価格交渉やデューデリジェンス(企業調査)が慎重に行える
注意点
- 仲介と比べると、成功報酬に加えて着手金・リテイナー費用が発生することが多い
- 主に中堅・大企業向けのM&Aが中心で、中小企業向けには使いにくい場合がある
M&Aプラットフォーム企業(DX推進型)
M&Aプラットフォームは、売り手と買い手が直接マッチングできる仕組みを提供し、仲介手数料を削減できるのが特徴。
| 企業名 | 特徴・主なサービス | 上場 |
|---|---|---|
| TRANBI(トランビ) | 中小企業向けM&Aプラットフォーム | 非上場 |
| BATONZ(バトンズ) | 事業承継型M&Aに強み | 非上場 |
| M&Aクラウド | スタートアップ・中小企業向けM&AをDX化 | 非上場 |
| MANDA(マンダ) | 日本中のあらゆるM&A業者の情報を集めたM&A検索エンジン | 非上場 |
M&Aプラットフォームのメリット
- 売り手と買い手が直接交渉できるため、仲介手数料を抑えられる
- 成約までのスピードが比較的早い
注意点
- 交渉や契約は自己責任で進める必要があり、法務・財務面のサポートが不足する場合がある
- 信頼できる相手を見極める必要がある
M&Aに関与するその他の企業(コンサル・FAS)
M&Aのサポートを行うコンサルティング会社や、FAS(財務アドバイザリー)企業もあります。
| 企業名 | 特徴・主なサービス | 上場 |
|---|---|---|
| デロイトトーマツFAS | グローバルM&A、デューデリジェンスに強み | 非上場 |
| PwCアドバイザリー | 会計・税務と連携したM&A支援 | 非上場 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 統合(PMI)支援も得意 | 非上場 |
| KPMG FAS | M&Aの財務アドバイス、再生案件も対応 | 非上場 |
| フロンティア・マネジメント | 事業再生M&Aに強み | 東証グロース |
FAS・コンサルの特徴
- 企業価値評価(バリュエーション)や、デューデリジェンス(財務・法務調査)を専門的に実施
- 主に大手企業やファンド向けのM&Aに関与するケースが多い
まとめ──M&A企業を選ぶポイント
M&A企業を選ぶ際には、「両手取り仲介」「片手取りFA」「プラットフォーム」「FAS・コンサル」のどれを選ぶかが重要です。
| 方式 | 特徴 | 適しているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 両手取り仲介 | 売り手・買い手双方の仲介 | 中小企業のM&A | 利益相反リスクがある |
| 片手取りFA | クライアントの利益を最優先 | 大企業・中堅企業、戦略的M&A | 小規模M&Aはできない |
| M&Aプラットフォーム | 自分で交渉可能、手数料が安い | 小規模M&A、スピード重視 | 契約や交渉は自己責任 |
| FAS・コンサル | 財務・法務サポートが充実 | 大企業、クロスボーダーM&A | 費用がかかる |
適正なM&Aを実現するために
✅ 売り手・買い手の立場を考えたFA方式を選ぶのが理想的
✅ M&Aプラットフォームを活用すれば、手数料を抑えつつ交渉可能
✅ 契約時の手数料・利益相反のリスクを事前にチェックすることが重要
適切なM&A企業を選び、成功につなげましょう!


