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M&Aとは?意味・目的から流れ・手法・費用までわかりやすく解説

M&Aとは

M&Aとは、企業の合併や買収を意味する用語の略で、複数の会社を一つに統合したり、ある会社が他の会社を買い取ったりする手法を指します。
日本においても、後継者問題の解決や事業拡大を目的として、中小企業を中心にM&Aの件数が増加しています。
この記事では、M&Aの基本的な意味から、具体的な手法、手続きの流れ、必要な費用まで、企業経営者が知っておくべき情報をわかりやすく解説します。

  1. M&Aとは?M&Aの意味や定義
  2. 日本のM&Aの現状・件数の推移
    1. 後継者問題の解決
  3. M&Aの歴史・動向
    1. 日本におけるM&Aの歴史
    2. 世界におけるM&Aの歴史
  4. M&Aを行う目的は売り手と買い手で異なる
    1. 売り手企業がM&Aを目指す主な目的
    2. 買い手企業がM&Aを目指す主な目的
  5. M&Aによって得られるメリット
    1. 売り手企業側から見たM&Aのメリット
    2. 買い手企業側から見たM&Aのメリット
  6. M&Aを進める上の注意点やリスク・デメリット
    1. 売り手企業側の注意点やリスク・デメリット
    2. 買い手企業側の注意点やリスク・デメリット
  7. 代表的なM&Aの手法(スキーム)を解説
    1. 会社の経営権を移転させる「株式譲渡」
    2. 会社の一部または全部の事業を売買する「事業譲渡」
    3. 複数の会社を1つに統合する「合併」
    4. 会社の一部を切り出して別会社にする「会社分割」
    5. 会社を消滅させて全てを引き継ぐ「吸収合併」
  8. M&Aの一般的な流れと各ステップの手順・進め方
    1. ステップ1:M&Aの準備と複数の専門家への相談
    2. ステップ2:M&A専門家を選定しアドバイザリー契約を締結する
    3. ステップ3:売却先・買収先の選定(マッチング)
    4. ステップ4:秘密保持契約の締結(NDA)
    5. ステップ5:案件概要書(IM)の提示
    6. ステップ6:経営者同士の面談と条件交渉
    7. ステップ7:基本合意書の締結
    8. ステップ8:買収監査(デューデリジェンス)の実施
    9. ステップ9:最終契約書の締結とクロージング
    10. ステップ10:M&A後の統合プロセス(PMI)
  9. M&Aの価格を決める企業価値評価(バリュエーション)の方法
    1. 純資産を基準にするコストアプローチ
    2. 市場での取引価格を参考にするマーケットアプローチ
    3. 将来の収益性から算出するインカムアプローチ
  10. M&Aの実施にかかる費用と手数料の内訳
    1. M&A会社に支払う主な手数料
    2. M&Aプラットフォームの利用にかかる費用
  11. M&Aで発生する税金の種類
    1. 売り手側に課される税金
      1. 株式譲渡にかかる税金
      2. 事業譲渡にかかる税金
    2. 買い手側に課される税金
      1. 株式譲渡にかかる税金
      2. 事業譲渡にかかる税金
  12. M&Aを成功に導くための重要なポイント
    1. M&Aの目的と譲れない条件を明確にする
    2. 適切なタイミングで従業員や取引先に情報開示を行う
    3. 信頼できるM&A専門家のサポートを受ける
  13. M&A成功事例
    1. 大企業のM&A成功事例
    2. 中小企業のM&A成約事例
  14. M&Aの相談先
    1. 事業承継・引継ぎ支援センター
    2. 金融機関(メガバンク・地方銀行)
    3. 士業事務所
    4. ファイナンシャル・アドバイザー
    5. M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)
    6. M&A仲介会社(M&A専門コンサルティング会社)
  15. まとめ

M&Aとは?M&Aの意味や定義

M&Aとは、英語の「Mergers and Acquisitions」の略称であり、日本語では「合併と買収」と訳されます。
この用語は、企業の経営戦略として用いられる手法の総称で、その定義は広範にわたります。
具体的には、複数の企業が一つになる「合併」や、ある企業が他の企業の発行済み株式や特定事業を買い取る「買収」が含まれます。
近年では、資本提携や業務提携など、経営権の移動を伴わない広義のM&Aも増加しており、企業の成長や再編を実現するための重要な選択肢として認識されています。
したがって、M&Aは単なる企業の売買だけでなく、企業間の協力関係を築くための多様な手法を含む経営用語として理解されています。

日本のM&Aの現状・件数の推移

近年、日本国内の中小企業におけるM&Aの実施件数は増加傾向にあります。
これは、後継者不在という深刻な問題の解決策として、また事業規模の拡大や多角化を目指す企業の戦略としてM&Aが積極的に活用されているためです。
特に2022年度には、公的機関である事業承継・引継ぎ支援センターを通じたM&Aが1,681件、民間の支援機関によるものが4,036件に達し、過去最多を記録しました。
こうした動きは、中小企業の存続と成長を促し、日本経済全体の活性化にも寄与するものと期待されています。
今後もM&Aは、多くの企業にとって重要な経営戦略の一つであり続ける見込みです。

後継者問題の解決

多くの中小企業が直面する後継者不在の問題に対し、M&Aは有効な解決策となります。
親族や従業員の中に適切な後継者が見つからない場合でも、M&Aを通じて第三者に事業を承継させることで、企業を存続させることが可能です。
かつては親族内承継が一般的でしたが、価値観の多様化や少子化により、その割合は減少しています。
M&Aを活用すれば、自社に魅力を感じる買い手企業を見つけることで、長年培ってきた技術や従業員の雇用、取引先との関係といった企業の歴史や文化を守りながら、経営のバトンを渡すことができます。
これにより、廃業を避け、企業の持続的な発展の道を開くことにつながります。

M&Aの歴史・動向

日本のM&Aは、時代と共にその目的や形態を変化させてきました。
バブル期には大企業による海外企業買収が活発化しましたが、2000年代以降は中小企業の事業承継問題が深刻化し、M&Aが解決策として注目されるようになりました。
近年では、オンラインのマッチングプラットフォームが登場し、中小企業でもM&Aの相手先を探しやすくなっています。
また、国も「中小M&Aガイドライン」の策定や事業承継・引継ぎ補助金といった制度を整備し、官民一体で中小企業のM&Aを後押ししています。
2024年にもガイドラインが改訂されるなど、M&Aを取り巻く環境は常に変化しており、今後も重要な経営戦略として活用が進むと予想されます。

日本におけるM&Aの歴史

日本のM&Aの歴史は、経済状況と密接に関連しています。
1980年代のバブル期には、豊富な資金を背景に大企業が海外企業を買収するクロスボーダーM&Aが活発化しました。
しかし、バブル崩壊後の1990年代には件数が減少します。
2000年代に入ると、ITバブルによる株価上昇を背景に再びM&Aが拡大し、2006年には中小企業庁が「事業承継ガイドライン」を策定したことで、事業承継の手段としてのM&Aが認知され始めました。
2010年代以降は、中小企業の後継者問題が深刻化し、事業承継を目的としたM&Aが右肩上がりに増加。
2020年代には、オンラインプラットフォームの台頭や国の支援策拡充により、中小M&Aはさらに加速しています。

世界におけるM&Aの歴史

世界のM&Aの歴史は、19世紀末のアメリカで始まりました。
産業革命後、巨大な独占企業を形成するための買収が相次ぎ、これが第一次M&Aブームと呼ばれています。
その後、世界大戦や経済恐慌を経て、M&Aは一時的に停滞しますが、20世紀後半になると再び活発化します。
特に1980年代には、LBO(レバレッジド・バイアウト)といった新たな手法が登場し、敵対的買収も増加しました。
2000年代以降は、グローバル化の進展に伴い、国境を越えるクロスボーダーM&Aが主流となり、企業の成長戦略として不可欠なものとなっています。
現在では、新興国企業の台頭やテクノロジーの進化を背景に、M&Aは常に変化し続けています。

M&Aを行う目的は売り手と買い手で異なる

M&Aは、売り手企業と買い手企業の双方にメリットがある場合に成立しますが、その目的はそれぞれの立場によって大きく異なります。
売り手は後継者問題の解決や創業者利益の確保などを目指す一方、買い手は事業の成長スピード加速や新規市場への参入といった戦略的な目的を持っています。
M&Aの交渉を成功させ、その後の統合を円滑に進めるためには、自社の目的を明確にすると同時に、相手方の目的や投資戦略を深く理解することが不可欠です。

売り手企業がM&Aを目指す主な目的

売り手企業がM&Aを目指す最も一般的な目的は、後継者不在問題の解決です。
親族や社内に適任者がいない場合、M&Aによって第三者に事業を引き継いでもらうことで、廃業を避け、従業員の雇用や取引先との関係を守ることができます。
また、創業者である社長にとっては、会社の株式を売却することで、創業者利益を獲得できるという側面も重要です。
これは、引退後の生活資金や新たな事業への挑戦資金となり、個人の資産形成に大きく寄与します。
この売却益は、役員退職金として受け取ることで税制上の優遇措置を受けられる場合もあり、計画的な出口戦略として活用されています。

買い手企業がM&Aを目指す主な目的

買い手企業がM&Aを目指す最大の目的は、事業成長のスピードを加速させることです。
自社でゼロから事業を立ち上げる場合に比べて、既存の事業や顧客基盤、技術、人材をまとめて獲得できるため、短期間で事業規模を拡大できます。
特に、新卒採用だけでは確保が難しい専門知識を持つ人材や、確立された営業網を一挙に手に入れられる点は大きな効果をもたらします。
また、新規事業への参入や既存事業とのシナジー創出、近年ではDXの推進を目的として、特定の技術やノウハウを持つ企業を買収するケースも増加しており、M&Aは多角的な成長戦略を実現する有効な手段となっています。

M&Aによって得られるメリット

M&Aは、売り手と買い手の双方にとって多くのメリットをもたらす経営戦略です。
売り手にとっては事業承継問題の解決や創業者利益の確保が、買い手にとっては事業拡大の時間短縮や新規市場への参入が主な利点として挙げられます。
また、買い手は被買収企業のブランド力や技術力といった無形の資産価値である「のれん」を獲得することも可能です。
それぞれの立場から得られるメリットを正しく理解し、自社の目的に合致するかを判断することが重要です。

売り手企業側から見たM&Aのメリット

売り手企業にとって、M&Aは後継者問題の解決や従業員の雇用維持といった事業存続に関するメリットが最も大きいと言えます。
それに加え、オーナー経営者は株式売却によって創業者利益を得ることができ、これは引退後の生活資金や新たな事業の元手となります。
また、会社の連帯保証人となっている場合、その個人保証を解消できる可能性が高いことも精神的・経済的な負担軽減につながります。
さらに、株式譲渡益にかかる税金は、給与所得や事業所得など他の所得と分離して計算されるため、高額な役員報酬や配当金で利益を還元するよりも税負担を抑えられる場合があり、節税の観点からもメリットがあります。

買い手企業側から見たM&Aのメリット

買い手企業にとってM&Aのメリットは、事業拡大に必要な経営資源を迅速に獲得できる点にあります。
新規事業をゼロから立ち上げるよりも時間とコストを大幅に削減し、市場での競争優位性を早期に確立することが可能です。
また、買収した企業が繰越欠損金を抱えている場合、一定の要件を満たせば自社の利益と相殺して法人税の負担を軽減できる税務上のメリットもあります。
さらに、M&Aは企業の成長戦略を実現するための資金調達の一環としても位置づけられ、新たな事業への投資を通じて企業価値を高め、将来的なキャピタルゲインの獲得にもつながります。

M&Aを進める上の注意点やリスク・デメリット

M&Aは多くのメリットをもたらす可能性がある一方で、慎重に進めなければ様々なリスクや問題に直面します。
売り手にとっては希望条件での売却が難しいケースがあり、買い手にとっては買収後に想定したシナジーが得られないといった問題点が生じることがあります。
過去の失敗事例を見ると、情報管理の不徹底によるトラブルや、デューデリジェンスの不足が原因でうまくいかないケースは少なくありません。
M&Aを成功させるためには、これらのリスクを事前に理解し、対策を講じることが不可欠です。

売り手企業側の注意点やリスク・デメリット

売り手企業にとっての主なリスクは、希望する条件で売却できるとは限らない点です。
買い手が見つからない、あるいは想定より低い価格を提示される可能性があります。
また、交渉過程でM&Aの情報が従業員や取引先に漏洩すると、人材の流出や取引の停止といった事態を招き、企業価値を損なう恐れがあります。
さらに、売却後は経営権を失うため、自らが築き上げた経営方針や企業文化が変更されることも覚悟しなければなりません。
買い手との間で、従業員の処遇など譲れない条件を事前に明確にしておくことが、後のトラブルを防ぐ上で重要となります。

買い手企業側の注意点やリスク・デメリット

買い手企業側の最大のリスクは、M&A成立後に想定していたシナジー効果が発揮されないことです。
特に、異なる組織文化の統合に失敗すると、主要な従業員の離職を招き、事業運営に支障をきたす可能性があります。
また、買収監査(デューデリジェンス)で発見できなかった偶発債務や簿外債務が後から発覚するリスクも存在します。
これを防ぐためには、表明保証保険の活用も一案です。
さらに、ブランドや技術といった無形資産の価値を正確に評価することは難しく、過大評価による高値掴みにも注意が必要です。
キーパーソンに対するキーマンロック条項の設定や、EDIシステムの統合計画など、契約前からクロスボーダー案件同様の周到な準備が求められます。

代表的なM&Aの手法(スキーム)を解説

M&Aと一言でいっても、その目的や状況に応じて様々な手法(スキーム)が存在します。
代表的な例としては、会社の経営権そのものを移転させる「株式譲渡」や、会社の一部分だけを売買する「事業譲渡」、複数の会社を一つに統合する「合併」などが挙げられます。
それぞれのスキームにはメリット・デメリットがあり、税務や法務上の取り扱いも異なります。
自社の目的を達成するためには、どの方法が最も適しているのかを専門家と相談しながら慎重に検討することが重要です。
ここでは、M&Aで用いられる主な種類の手法について解説します。

会社の経営権を移転させる「株式譲渡」

株式譲渡は、売り手企業の株主が保有する株式を買い手企業に売却することで、会社の経営権を移転させるM&A手法です。
中小企業のM&Aにおいて最も多く用いられるスキームであり、その理由は手続きが比較的簡便である点にあります。
株主が変動するだけで会社自体は存続するため、事業に必要な許認可や従業員・取引先との契約関係を個別に引き継ぐ必要がなく、包括的に承継されます。
これにより、事業への影響を最小限に抑えながら、スムーズに経営権を移転させることが可能です。
ただし、会社の権利義務をすべて引き継ぐため、買い手は簿外債務などのリスクも負うことになります。

会社の一部または全部の事業を売買する「事業譲渡」

事業譲渡は、会社が営む事業の一部または全部を、他の会社に売買するM&A手法です。
株式譲渡が会社全体を対象とするのに対し、事業譲渡では売買の対象となる資産や負債、契約関係を個別に選択できる点が最大の特徴です。
買い手は必要な事業や資産だけを選んで引き継げるため、偶発債務などのリスクを遮断しやすいメリットがあります。
一方で、従業員の再雇用契約や取引先との契約再締結、不動産の所有権移転登記、事業に必要な免許の再取得など、個別の承継手続きが必要となるため、手続きが煩雑になる傾向があります。

複数の会社を1つに統合する「合併」

合併は、複数の会社を法的に一つの会社に統合するM&A手法です。
このスキームには、一方の会社がもう一方の会社を吸収して存続する「吸収合併」と、全ての会社が解散して新たに会社を設立する「新設合併」の二種類があります。
手続きの煩雑さから、実務上は吸収合併が選択されるケースがほとんどです。
合併により、組織や事業、ブランドを完全に一体化できるため、強力なシナジー効果が期待できます。
しかし、株主総会の特別決議や債権者保護手続きなど、法的に定められた複雑な手続きを経る必要があり、実行までには相応の時間を要します。

会社の一部を切り出して別会社にする「会社分割」

会社分割は、会社が営む事業の一部または全部を切り出して、別の会社に承継させる組織再編の手法です。
事業を切り出して新しく設立した会社に承継させる「新設分割」と、既存の別会社に承継させる「吸収分割」があります。
この手法は、不採算事業を切り離して経営資源を主力事業に集中させたい場合や、将来有望な事業を独立させて機動的な経営を目指す際に活用されます。
また、スタートアップ企業が特定の事業部門を大企業に売却し、成長資金を獲得するといった目的で利用されることもあり、柔軟な事業ポートフォリオの再構築を可能にするスキームです。

会社を消滅させて全てを引き継ぐ「吸収合併」

吸収合併とは、M&Aの手法の一つで、合併する会社のうち一方の法人格のみを残し、もう一方の会社は解散・消滅させて、その権利義務のすべてを存続会社に承継させる方法です。
消滅する会社は清算手続きを経ることなく解散するため、手続きが比較的簡素です。
この手法を用いることで、複数の企業が持つ経営資源を効率的に統合し、スケールメリットやシナジー効果を追求できます。
日本の企業間で行われる合併においては、手続きの煩雑さが少ないことから、全ての会社が解散して新会社を設立する新設合併よりも、この吸収合併が選択されることが大半を占めています。

M&Aの一般的な流れと各ステップの手順・進め方

M&Aを成功させるためには、定められた手順に沿って計画的にプロセスを進めることが重要です。
一般的なM&Aのフローは、準備段階から始まり、相手先の選定、交渉、契約締結、M&A後の統合プロセス(PMI)まで、複数のフェーズに分かれています。
各ステップで何をすべきかを事前に把握し、適切なスケジュール管理を行うことが、スムーズなM&Aのやり方につながります。
ここでは、M&Aの進め方について、各ステップを順に解説します。

ステップ1:M&Aの準備と複数の専門家への相談

M&Aを検討する最初のステップは、自社の目的を明確にすることです。
なぜM&Aを行うのか、何を実現したいのかを整理し、経営戦略上の位置づけを固めます。
次に、自社の強みや弱み、財務状況などを客観的に分析し、企業価値の概算を把握します。
この段階で、M&Aに関する情報をネットや専門サイトで検索し、知識を深めることが重要です。
そして、初期段階から複数のM&A仲介会社や専門家に無料相談を行い、客観的なアドバイスを求めることで、その後の方向性をより具体的に定めることができます。
複数の意見を聞くことで、自社に適した専門家を見極めることにもつながります。

ステップ2:M&A専門家を選定しアドバイザリー契約を締結する

M&Aの実施を決めた後は、実務をサポートしてくれる専門家を選定します。
一般的にはM&A仲介会社に依頼しますが、FA(ファイナンシャル・アドバイザー)や銀行なども選択肢となります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の規模や目的に合った専門家を選ぶことが重要です。
初めてM&Aを行う場合は、一貫してサポートしてくれる仲介会社がおすすめです。
依頼先が決まったら、業務範囲や報酬体系を定めたアドバイザリー契約を締結します。
M&Aのプロセスは長期にわたるため、実績や専門性だけでなく、担当アドバイザーとの相性や信頼関係を重視して慎重に選定し、その後も良好な関係を築いていくことが求められます。

ステップ3:売却先・買収先の選定(マッチング)

専門家との契約後、具体的な相手探しが始まります。
まず、売り手企業の情報を社名が特定されない範囲でまとめた「ノンネームシート」を作成し、買い手候補企業に打診します。
関心を示した企業の中から、シナジーが見込める候補を数十社リストアップした「ロングリスト」を作成し、さらに絞り込みを進めます。
近年では、オンラインのM&Aマッチングサイトを活用して、より多くの候補案件の中から効率的に相手を探す方法も普及しています。
この段階では、幅広い選択肢の中から自社の成長に最も貢献してくれる最適なパートナーを見つけ出すことが目標となります。

ステップ4:秘密保持契約の締結(NDA)

本格的な交渉を開始する前段階で、売り手と買い手の双方は、互いの社名を含むより詳細な情報を開示する必要が生じます。
特に売り手にとって、M&Aを検討している事実自体が極めて機密性の高い情報です。
また、買い手に提供する資料には、未公開の財務情報や技術情報といった重要な内部情報が含まれます。
これらの情報が外部に漏洩することを防ぎ、交渉を安全に進めるために、両社間で秘密保持契約(NDA:Non-DisclosureAgreement)を締結します。
この契約により、開示された情報をM&A検討以外の目的に使用しないこと、第三者に漏らさないことなどが法的に義務付けられます。

ステップ5:案件概要書(IM)の提示

秘密保持契約の締結後、売り手企業は買い手企業に対して、より詳細な企業情報が記載された「案件概要書(IM:InformationMemorandum)」を提示します。
IMには、事業内容、組織体制、財務状況、事業計画、売却条件といった、買い手が買収を検討するために必要な情報が網羅的にまとめられています。
この資料を事前に準備しておくことで、売り手は複数の買い手候補と効率的に交渉を進めることが可能になります。
買い手はIMの内容を精査し、買収の可否や買収価額の初期的な算定を行うための基礎情報として活用します。

ステップ6:経営者同士の面談と条件交渉

資料上の情報交換だけでは分からない、互いの企業のビジョンや文化、経営者の人柄などを理解するために、経営者同士の面談(トップ面談)が行われます。
この面談は、単なる条件交渉の場ではなく、M&A後の事業運営を共に担うパートナーとして信頼関係を築けるかを見極める重要な機会です。
特に売り手にとっては、従業員や会社の将来を安心して託せる相手かどうかを判断する場となります。
面談を通じて相互理解を深めた上で、譲渡価格や従業員の処遇といった具体的な条件について、シンプルかつ誠実に交渉を進めていきます。

ステップ7:基本合意書の締結

トップ面談や初期交渉を経て、M&Aの主要な条件について双方が大筋で合意に至った段階で、「基本合意書LOI:Letter of Intent)」を締結します。
この書面には、現時点で合意している譲渡価格の目安、M&Aのスキーム、今後のスケジュール、デューデリジェンスへの協力義務などが記載されます。
一般的に、基本合意書には法的拘束力はありませんが、「独占交渉権」に関する条項が盛り込まれることが多く、買い手は一定期間、他の候補と交渉されることなく安心してデューデリジェンスに進むことができます。
これは秘密保持契約とは異なる目的を持つものです。

ステップ8:買収監査(デューデリジェンス)の実施

基本合意書の締結後、買い手は売り手企業に対して買収監査(デューデリジェンス、DD)を実施します。
これは、売り手企業が抱えるリスクや課題を詳細に調査し、買収価格や契約条件の妥当性を最終的に判断するために行われるプロセスです。
調査範囲は、財務・税務、法務、人事、事業、ITシステムなど多岐にわたります。
公認会計士や弁護士などの専門家がチームを組み、帳簿や契約書などの資料を精査し、経営者へのヒアリングを行います。
この過程で、適切な会計処理が行われているか、法的な問題がないかなどを徹底的に洗い出します。

ステップ9:最終契約書の締結とクロージング

デューデリジェンスの結果を踏まえ、最終的な譲渡価格や条件について両社間で交渉を行います。
ここで抽出された問題点などを反映させ、双方が合意に至れば「最終契約書(DA:Definitive Agreement)」を締結します。
この契約書は法的な拘束力を持ち、M&Aの取引内容を確定させるものです。
契約締結後、契約書に定められた前提条件がすべて満たされたことを確認し、株式の譲渡と対価の支払いを行う「クロージング」という手続きを経て、M&Aの実行が完了します。
このクロージングをもって、会社の経営権が売り手から買い手に正式に移転します。

ステップ10:M&A後の統合プロセス(PMI)

M&Aの成功は、契約締結(クロージング)で終わるわけではありません。
むしろ、クロージング後の統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)こそが、M&Aの成果を最大化するための最も重要なフェーズです。
PMIでは、経営理念やビジョンの共有、業務プロセスや人事制度、情報システムなどの統合作業を計画的に進めていきます。
異なる文化を持つ組織を円滑に一つにまとめることは容易ではありませんが、この統合プロセスを丁寧に行うことで、従業員の離職を防ぎ、当初想定していたシナジー効果を早期に実現することが可能となります。

M&Aの価格を決める企業価値評価(バリュエーション)の方法

M&Aにおける企業の売買価格は、専門的な計算方法である企業価値評価(バリュエーション)によって算出されます。
しかし、決まった相場が存在するわけではなく、評価方法は複数あります。
最終的な譲渡価格は、算出された評価額を目安としながら、当事者間の交渉によって決定されます。
そのため、売り手と買い手の双方が納得できる価格を見出すためには、どのような評価方法があるのか、その基本的な考え方を理解しておくことが重要です。
ここでは、代表的な3つのアプローチについて解説します。

純資産を基準にするコストアプローチ

コストアプローチは、企業の貸借対照表に記載されている純資産を基準に企業価値を評価する方法です。
代表的な手法に「簿価純資産法」と「時価純資産法」があります。
簿価純資産法は帳簿上の純資産額をそのまま企業価値としますが、資産の含み損益が反映されないという欠点があります。
一方、時価純資産法は、土地や有価証券などの資産を時価に評価し直すため、より実態に近い価値を算出できます。
このアプローチは客観的な数値に基づいて計算されるため分かりやすいですが、企業の将来の収益力やブランド価値といった無形資産が評価に含まれない点に留意が必要です。

市場での取引価格を参考にするマーケットアプローチ

マーケットアプローチは、評価対象の企業と事業内容や規模が類似する上場企業の株価や、過去のM&A事例での取引価格を参考にして企業価値を算出する方法です。
代表的な手法として「類似会社比較法(マルチプル法)」があります。
これは、類似企業の株価が利益や純資産の何倍(マルチプル)で評価されているかを分析し、その倍率を評価対象企業の財務指標に乗じて価値を計算するものです。
市場の客観的な評価を反映できるメリットがありますが、特に中小企業の場合、適切な比較対象となる上場企業やM&A事例を見つけることが難しい場合があります。

将来の収益性から算出するインカムアプローチ

インカムアプローチは、企業が将来生み出すと予想される収益やキャッシュフローに基づいて企業価値を評価する方法です。
代表的な手法に「DCF(Discounted Cash Flow)法」があります。
これは、将来のフリーキャッシュフローの予想額を、事業のリスクなどを反映した割引率を用いて現在価値に割り戻し、それらを合計して企業価値を算出します。
企業の成長性や将来性を評価に反映できる点が大きなメリットですが、事業計画の策定や割引率の設定に主観が入りやすく、作成者の考えによって評価額が大きく変動する可能性がある点に注意が必要です。

M&Aの実施にかかる費用と手数料の内訳

M&Aを実施する際には、譲渡価格だけでなく、専門家へ支払う仲介手数料や各種専門家への報酬など、様々な付随費用が発生します。
これらの費用は、M&Aの規模や複雑さ、依頼する専門家によって大きく異なります。
特にM&A仲介会社に支払う手数料は、全体の費用の中でも大きな割合を占めることが多いため、どのような料金体系になっているのかを事前に理解しておくことが不可欠です。
ここでは、M&Aにかかる主な費用の内訳について解説します。

M&A会社に支払う主な手数料

M&A仲介会社に支払う手数料は、複数の項目で構成されているのが一般的です。
相談料や着手金は交渉開始前に、中間金は基本合意締結時に発生し、いずれもM&Aが成約しなくても返還されないことが多いです。
最も大きな割合を占めるのが「成功報酬」で、これはM&Aが最終的に成立した場合にのみ支払われます。
成功報酬の計算には「レーマン方式」という料率テーブルが用いられることが多く、これは取引金額が大きくなるほど料率が低くなる仕組みです。
レーマン方式とは何か、その計算方法を事前に理解し、報酬体系を明確に確認しておくことが重要です。

M&Aプラットフォームの利用にかかる費用

近年増加しているオンラインのM&Aプラットフォームを利用する場合、M&A仲介会社に依頼するよりも費用を抑えられる傾向にあります。
料金体系はプラットフォームによって様々ですが、一般的には月額のシステム利用料や、買い手が見つかった際に発生する成果報酬などで構成されています。
仲介会社のように手厚いサポートは受けられない場合もありますが、自力で交渉を進められる知識や経験があれば、コストを抑えつつ効率的に相手探しができる有効な選択肢です。
ただし、プラットフォームによっては専門家によるサポートを追加で依頼できるサービスも提供されています。

M&Aで発生する税金の種類

M&Aを実行する際には、取引の対価だけでなく、様々な税金が発生します。
課される税金の種類や税額は、用いるM&Aのスキーム(株式譲渡か事業譲渡かなど)や、売り手が個人か法人かによって大きく異なります。
税務に関する論点は非常に専門的かつ複雑であり、選択するスキームによっては想定外の多額な税負担が生じる可能性もあります。
そのため、M&Aの計画段階から税理士などの専門家に相談し、法律に基づいた適切なタックスプランニングを行うことが極めて重要です。

売り手側に課される税金

M&Aにおいて売り手側に課される税金は、主に株式譲渡か事業譲渡かによって異なります。
株式譲渡の場合、株主が個人の場合は譲渡益に対して所得税などが、法人の場合は法人税などが課税されます。
一方、事業譲渡では、会社が事業を売却して得た利益に対して法人税などが課されるほか、売却する資産の中に土地や建物、機械設備などが含まれる場合は、それらに対して消費税も発生します。
どちらのスキームを選択するかが、税負担に大きく影響するため、慎重な検討が求められます。

株式譲渡にかかる税金

株式譲渡によって会社を売却する場合、税金は株式を譲渡した株主に対して課されます。
株主が個人の場合、株式の売却によって得た利益(譲渡所得)に対して、所得税、復興特別所得税、住民税が合計約20%課税されます。
この税率は、他の所得とは分離して計算される分離課税であるため、譲渡益がどれだけ高額になっても税率は一定です。
一方、株主が法人の場合は、株式の譲渡益は他の事業利益と合算され、その合計額に対して法人税、地方法人税、法人住民税、事業税が課されます。

事業譲渡にかかる税金

事業譲渡のスキームでは、税金は売り手である会社に対して課されます。
事業の譲渡によって得た利益(譲渡益)は、会社の他の利益と合算され、法人税等の課税対象となります。
加えて、事業譲渡では資産の売買という側面があるため、譲渡する資産のうち課税資産(建物、機械、のれんなど)に対しては消費税が課されます。
売り手企業は、買い手企業から譲渡対価と共に消費税を預かり、国に納付する必要があります。
土地は非課税資産であるため、消費税の対象にはなりません。

買い手側に課される税金

M&Aにおいて買い手側に課される税金は、選択するスキームによって大きく異なります。
株式譲渡の場合、原則として買い手側に直接的な税負担は発生しません。
しかし、事業譲渡の場合は、譲り受ける資産に対して不動産取得税や登録免許税などが課されるほか、売り手に対して消費税を支払う必要があります。
したがって、買い手にとっては、株式譲渡のほうが税務上の負担が少ないケースが多く、スキーム選定の重要な判断材料の一つとなります。

株式譲渡にかかる税金

株式譲渡のスキームを用いる場合、買い手側には原則として税金はかかりません。
株式を取得するという行為自体は、課税対象ではないためです。
ただし、例外として、非上場株式を時価よりも著しく低い価額で個人から取得した場合には、その差額が贈与とみなされ、贈与税が課される可能性があります。
また、法人から著しく低い価額で取得した場合は、受贈益として法人税の課税対象となることがあります。
通常の取引価格で株式譲渡を行う限り、買い手の税負担を心配する必要はほとんどありません。
ただ、買収で発生した「のれん」の価値を、一定期間にわたって会計上の費用として分割計上する会計処理が必要になり、税務への影響が一部あります。

事業譲渡にかかる税金

事業譲渡のスキームでは、買い手側にも税負担が発生します。
まず、売り手側から請求される消費税を支払う必要があります。
この消費税は、仕入税額控除の適用により、後で納付する消費税額から差し引くことが可能です。
また、譲り受ける資産の中に不動産が含まれている場合は、不動産取得税と、所有権移転登記のための登録免許税が課されます。
このように、事業譲渡は売り手だけでなく買い手側にも複数の税金が関係するため、取引全体の資金計画に含めておく必要があります。

M&Aを成功に導くための重要なポイント

M&Aを成功させるためには、契約を締結するだけでなく、事前の準備からM&A後の統合プロセスまで、一貫して注意すべき重要なポイントがいくつかあります。
過去の多くの成功事例を参考にすると、目的の明確化、適切な情報開示、そして信頼できる専門家の活用が共通の鍵となっていることがわかります。
ここでは、M&Aを成功に導くためにおすすめする、特に重要な3つのポイントについて解説します。

M&Aの目的と譲れない条件を明確にする

M&Aを成功させるための最初のステップは、なぜM&Aを行うのかという目的を明確にすることです。
事業承継、事業拡大、新規事業への参入など、目的によって交渉で重視すべき点が変わってきます。
また、価格だけでなく、従業員の雇用維持や企業文化の継承、取引先との関係維持など、自社にとって「譲れない条件」は何かを事前に整理し、優先順位をつけておくことが不可欠です。
目的と条件が明確であれば、交渉の過程で判断に迷うことがなくなり、自社にとって最適なM&Aを実現できる可能性が高まります。
この軸がぶれると、望まない結果に終わるリスクがあります。

適切なタイミングで従業員や取引先に情報開示を行う

M&Aに関する情報の開示は、そのタイミングが極めて重要です。
情報開示が早すぎると、従業員の間に不安が広がり、優秀な人材の離職やモチベーションの低下を招く恐れがあります。
また、取引先が取引の継続に不安を感じ、契約を打ち切るといった事態にもつながりかねません。
一方で、開示が遅すぎたり、噂が先行したりすると、経営陣への不信感が生まれます。
一般的には、最終契約を締結し、M&Aが確定した直後に、関係者に対して経営者の言葉で丁寧に説明する場を設けるのが適切なタイミングとされています。
誠実なコミュニケーションが、円滑な引き継ぎの鍵となります。

信頼できるM&A専門家のサポートを受ける

M&Aは法務、税務、会計など高度に専門的な知識と豊富な経験が求められる複雑なプロセスです。
そのため自社だけで全てを進めることは現実的ではありません。
信頼できるM&A専門家のサポートを受けることが成功への近道となります。
M&A仲介会社やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)、M&Aコンサルタントなど様々な専門家が存在します。
自社の規模や業界、M&Aの目的に合ったパートナーを選ぶことが重要です。
良いアドバイザーは適切な相手先候補の紹介から複雑な交渉、契約書作成まで一貫して自社の利益を守るための的確な助言を提供してくれます。
公認会計士や法律事務所との連携も不可欠です。

M&A成功事例

近年、日本国内におけるM&Aの件数は増加傾向にあり、多くの企業が成長戦略や事業承継の手段として活用しています。
特に中小企業においては、後継者問題の解決や事業基盤の強化を目的としたM&Aが活発化しており、数多くの成功事例が生まれています。
ここでは、報道などで公表されているM&Aの事例の中から、大企業の戦略的なM&Aと、中小企業の課題解決に繋がったM&Aの例をいくつか紹介します。

大企業のM&A成功事例

大企業によるM&Aは、業界再編やグローバル競争力の強化、新規事業領域への進出など、明確な経営戦略に基づいて実行されるケースが多く見られます。
例えば、大手製薬会社による海外のバイオベンチャー企業の買収は、次世代の医薬品開発パイプラインを短期間で獲得する目的で行われます。
また、通信キャリアがITサービス企業を買収し、法人向けソリューション事業を強化する事例や、総合商社が資源権益を持つ海外企業を買収して収益基盤を多角化する事例など、既存事業とのシナジーを追求し、企業価値の向上に成功した例は数多く存在します。
近年では、上場会社をターゲットにしたファンドによるTOBの事例なども多く発生しています。

中小企業のM&A成約事例

中小企業のM&Aでは、後継者不在に悩む優良企業が、大手企業の傘下に入ることで事業存続と従業員の雇用を守ったという事例が多数あります。
例えば、独自の高い技術力を持つ地方の製造業が、その技術を評価した大手メーカーに株式を譲渡し、販路拡大と安定した経営基盤を手に入れたケースが挙げられます。
また、地域に根差した食品スーパーが、同業の広域チェーンに加わることで、仕入れの効率化やPB商品の導入を実現し、競争力を高めた事例もあります。
これらのM&Aは、売り手と買い手の双方にメリットをもたらし、地域経済の活性化にも貢献しています。

M&Aの相談先

M&Aは、法務・税務・会計といった多岐にわたる専門知識を要するため、自社だけで手続きを進めるのは困難です。
一般的には、専門家に相談・依頼しながら進めるのが基本的な流れとなります。
M&Aを成功させるためには、自社の状況や目的に合った信頼できる相談先を見つけることが非常に重要です。
M&Aのプロセスは長期にわたることが多いため、信頼関係を築けるパートナー選びが成否を分けるポイントになります。
ここでは、M&Aの主な相談先とその特徴について紹介します。

事業承継・引継ぎ支援センター

事業承継・引継ぎ支援センターは、国が中小企業の事業承継を支援するために全国47都道府県に設置している公的な相談窓口です。
後継者不在に悩む中小企業の経営者などを対象に、事業承継に関するあらゆる相談に無料で対応しています。
センターでは、事業承継の進め方に関するアドバイスを提供するだけでなく、必要に応じてM&A仲介会社や士業などの専門家を紹介してくれます。
中立的な立場から客観的な助言を得られるため、M&Aを検討し始めた段階での最初の相談先として非常に有効な選択肢です。

金融機関(メガバンク・地方銀行)

メガバンクや地方銀行、信用金庫といった金融機関も、M&Aの有力な相談先の一つです。
多くの金融機関はM&A専門の部署を設置しており、融資などを通じて日頃から取引のある企業の財務状況や事業内容を深く理解しているため、的確なアドバイスが期待できます。
また、その広範な取引先ネットワークを活かして、自社に適したM&Aの相手候補企業を紹介してくれるマッチング支援も行っています。
M&Aだけでなく、融資や他の経営課題も含めて総合的に相談できる点が大きなメリットです。

士業事務所

M&Aのプロセスでは、法務、税務、会計などの専門的な判断が不可欠な場面が数多くあります。
このような専門分野については、弁護士、公認会計士、税理士といった士業専門家に相談するのがおすすめです。
特に、買い手側が実施するデューデリジェンスにおける法的な問題点やリスクの洗い出し、表明保証保険の検討、複雑なM&A契約書の作成・レビューは弁護士の専門領域です。
また、企業価値評価やM&Aに伴う会計処理、税務申告については公認会計士や税理士のサポートが欠かせません。
中小企業にとって、これらの専門家との連携はM&Aを安全に進める上で極めて重要です。

ファイナンシャル・アドバイザー

ファイナンシャル・アドバイザー(FA)とは、M&Aの計画立案から最終的な成約に至るまで、一連のプロセスにおいて専門的な助言を提供する専門家やコンサルティングサービスを行うコンサルタントです。
FAは、契約を締結した売り手または買い手のどちらか一方の代理人として、クライアントの利益が最大化するように交渉や手続きを進める点が特徴です。
これは、売り手と買い手の間に立って中立的な立場で調整を行うM&A仲介会社とは明確に異なる点です。
主に大手証券会社や投資銀行がこの役割を担っており、比較的大規模な案件を取り扱うことが一般的であるため、中小企業のM&Aの相談先としては、他の専門家への依頼がおすすめです。

M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)

M&Aマッチングサイトとは、インターネットのオンライン上で、会社や事業を譲渡したい企業と譲り受けたい企業が直接相手を探せるサービスのことです。
M&Aプラットフォームとも呼ばれます。
サイトに登録されている多数の案件の中から自社の希望に合う交渉相手を探し、M&Aの成立を目指します。
M&A仲介会社に依頼する場合と比較して、費用を安く抑えられることが多いのが大きなメリットです。
ただし、交渉や手続きの多くを自社で進める必要があるため、ある程度のM&Aに関する知識が求められます。
費用を抑えたい企業にとってはおすすめの選択肢です。

M&A仲介会社(M&A専門コンサルティング会社)

M&A仲介会社とは、M&Aの仲介を専門に行う会社のことです。
M&Aの初期相談から、相手先の選定、企業価値評価、条件交渉、契約書作成支援まで、M&Aの全プロセスにわたって専門的なサービスを受けられるのが特徴です。
売り手企業と買い手企業の間に立ち、中立的な立場から双方の希望条件を調整し、M&Aの成約までを総合的にサポートしますが、両者の立場に立つことで、どちらかの利益を優先すると、相手側の利益を損なってしまうという「利益相反」となるケースが発生します。
売り手の注意点としては、リピーターとなりやすい買い手側の利益を優先することで、売り手がいくらで売ろうと思っているのかなど、価格の交渉戦略などの機密情報が、買い手側に流出する可能性があり、売り手側の利益を損なってしまうことが多く発生しますので、仲介会社を選ぶ際には、細心の注意が必要です。

まとめ

M&Aは、2000年代以降、中小企業の後継者問題の解決策として件数を伸ばし、重要な経営戦略として定着しました。
大手企業だけでなく、薬局や運送会社といった様々な業種の中小企業にとっても、事業の存続や成長に不可欠な選択肢となっています。
2023年、2024年とM&A関連の補助金制度やガイドラインが更新され、2025年に向けても市場環境は整備されつつあります。
成功のためには、自社の目的を明確にし、信頼できる専門家の支援を得ることが不可欠です。
最新のニュースやセミナー、書籍などで情報を収集し、M&Aを正しく理解することが、企業価値を高める第一歩となります。

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この記事を書いた人
MANDA編集部 森田

なにかと課題の多いM&A業界を民主化し、日本の未来を大きく左右する「事業承継問題」を解決することが、私たちのミッションです。M&Aをこれから始める方から、M&Aのプロフェッショナルの方まで、M&A周りを判りやすく丁寧に解説します。

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