2026年5月27日に公表・判明したM&A案件は全19件。テレビ朝日HDによる新日本プロレスリングの連結子会社化や、ジェイテクトの欧州自動車事業7社の譲渡といった大型案件が注目を集めた。子会社化・買収が5件、事業譲渡・売却が2件、資本業務提携・出資が2件のほか、経営統合・合併やファンド設立、合弁会社設立など多様なスキームが並んだ。
本日の注目案件
- テレビ朝日HD<9409>、持分法適用関連会社の新日本プロレスリングを連結子会社化へ。コンテンツ事業の強化を図る。
- ジェイテクト<6473>、欧州自動車事業の連結子会社7社を譲渡。事業ポートフォリオの再構築を推進。
- アルフレッサHD、耳鼻咽喉科領域医療機器の永島医科器械を子会社化へ。医療機器分野での事業基盤拡大を狙う。
- インフォマート<2492>とスパイダープラス<4192>が資本業務提携。BtoB・建設DX領域で協業、支配株主の異動も伴う。
経営統合・合併(2件)
- 創薬支援事業および治験支援事業のトランスジェニックG<2342>、グループ内連結子会社・孫会社の吸収合併を実施——連結子会社による孫会社の吸収合併および連結子会社間の吸収合併により、グループ内の組織再編を推進。 資料
- バリオセキュア<4494>、株式交換契約に係る定時株主総会の承認を可決——株式交換契約について株主総会で承認決議。 資料
子会社化・買収(5件)
- テレビ放送事業及びコンテンツ制作事業のテレビ朝日HD<9409>、プロレス興行の企画・開催・運営の新日本プロレスリングを連結子会社化へ——持分法適用関連会社からの異動(連結子会社化)。 資料
- アルフレッサHD、耳鼻咽喉科領域医療機器の開発製造販売の永島医科器械を子会社化へ——医療機器分野の事業基盤を拡充。
- AI・データサイエンス活用型不正検知サービスのかっこ、Anycloudを子会社化へ——サービスラインアップの拡充を図る。
- Orchestra Holdings、システム開発事業のSALTOを子会社化へ——システム開発領域での成長を加速。
- インターネット広告・決済・配送サービスのLINEヤフー<4689>、連結子会社LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の株式取得に関するタイ関係当局の許認可等の取得状況及び今後の見通しを開示(経過開示) 資料
事業譲渡・売却(3件)
- 自動車部品の製造・販売のジェイテクト<6473>、ステアリングシステムと駆動部品の製造販売に係る欧州自動車事業の連結子会社7社を譲渡へ——株式等譲渡契約を締結し、事業ポートフォリオの再構築を推進。 資料
- 建設現場管理ソフトウェアの開発・販売のスパイダープラス<4192>、連結子会社(ベトナム子会社)における事業休止を決定 資料
- 自動車部品製造の児玉化<4222>、連結子会社における固定資産の譲渡に関するデューデリジェンス期間を延長(開示事項の変更) 資料
資本業務提携・出資(2件)
- BtoB取引デジタルプラットフォーム運営事業のインフォマート<2492>、建設現場の業務プロセス変革サービスのスパイダープラス<4192>と資本業務提携へ——代表取締役による株式の売出し及び支配株主の異動を伴う大型提携。 資料 / 資料(スパイダープラス側)
- 研究用試薬販売のトランスジェニックG、グループ内連結子会社・孫会社の吸収合併へ——(※本件は経営統合・合併カテゴリにも重複掲載。nihonmaソースによる速報。)
その他組織再編(7件)
- 樹脂・プラスチック製品製造・販売のGMSグループ<544A>、子会社の保有する当社株式を取得——グループ内の資本関係整理を実施。 資料
- 投資事業および経営支援のZUU<4387>、連結子会社によるファンド(特定子会社)を設立 資料
- 食品製造・販売及び関連事業のF&LC<3563>、合弁会社(子会社)を設立し特定子会社の異動 資料
全体トレンド
2026年5月27日は全19件のM&A関連案件が公表・判明し、スキームの多様性が目立つ一日となった。最大の注目はテレビ朝日HDによる新日本プロレスリングの連結子会社化で、持分法適用関連会社からの格上げにより、コンテンツIP(知的財産)を自社グループに取り込む動きが鮮明になった。メディア・エンターテインメント領域では、コンテンツ保有の重要性が改めて意識されている。
製造業セクターでは、ジェイテクトが欧州自動車事業の連結子会社7社を一括譲渡する大型案件を発表。EV化や地政学リスクを背景に、日系部品メーカーによる海外事業ポートフォリオの見直しが加速している。また、アルフレッサHDによる永島医科器械の子会社化は、医薬品卸大手が医療機器分野の垂直統合を志向する動きとして注視される。
DX・テクノロジー領域では、インフォマートとスパイダープラスの資本業務提携が支配株主の異動を伴う形で実施され、BtoBプラットフォームと建設DXの融合が進む。かっこによるAnycloudの子会社化、Orchestra HoldingsによるSALTOの子会社化など、IT企業による事業拡張型M&Aも引き続き活発である。グループ内再編としては、トランスジェニックGの子会社・孫会社間の吸収合併やGMSグループの自社株取得など、資本効率の改善を目的とした施策も複数見られた。


